サラリーマン生活を長く続けていると、若い頃にはわからなかったことが少しずつわかるようになってきます。
仕事の進め方、人との関わり方、会社での立ち振る舞い。
学生時代には誰も教えてくれなかったことばかりです。
最近、後輩に仕事の進め方について話をしようと考えています。
ただ、仕事ができないから指導するということではありません。
むしろ頭は良いと思っています。
自分よりも勉強ができるでしょうし、知識もあると思います。
それでも、会社で仕事をするとなると、勉強ができるだけではうまくいかないことがあります。
自分も若い頃は、いろいろな人に叱られたり、失敗したりしながら仕事を覚えてきました。
今になって思うのは、失敗するところまで踏み込まなければ、失敗から学ぶこともできないということです。
今回は、そんな自分の経験を振り返りながら、後輩に伝えたいサラリーマンとしての仕事の心得を書いてみたいと思います。
サラリーマンは勉強ができるだけでは評価されない
自分は学生時代、勉強がものすごくできたわけではありません。
中の上くらいだったと思います。
特別優秀というわけではありませんが、勉強のことで大きく困ることもなく、無難に学生生活を送ってきました。
学生時代は、勉強が評価の中心でした。
テストで良い点数を取れば評価されます。
授業を受けて、宿題を提出して、試験で結果を出す。
ある程度、何をすれば良いのかが明確でした。
ところが会社に入ると、そうはいきません。
会社には上司、先輩、後輩、他部署の社員がいます。
さらにお客さんや取引先の人もいます。
営業職でなくても、人との関わりを避けて仕事をすることは難しいものです。
仕事の知識があっても、相手に伝えられなければ仕事は進みません。
何をすれば良いかわからないときに、誰かに質問することも必要です。
自分から動かなければ、誰も気づいてくれないこともあります。
学校では正解を出す能力が求められますが、会社では正解がわからない状態でも行動する能力が求められるのだと思います。
失敗するところまで来ていないサラリーマン
後輩を見ていて、最近感じていることがあります。
それは、失敗するところまで踏み込んでいないのではないかということです。
もちろん、失敗しないことは悪いことではありません。
仕事は失敗しない方が良いに決まっています。
しかし、失敗しない理由が、何も挑戦していないからだとしたらどうでしょうか。
自分から質問しない。
自分から仕事を取りにいかない。
知らない人に話しかけない。
指示された範囲だけで仕事を終わらせる。
これでは大きな失敗をすることは少ないかもしれません。
しかし、新しい経験をする機会も少なくなってしまいます。
自分も若い頃は、人との関わりが上手なサラリーマンではありませんでした。
今でも得意だとは思っていません。
それでも、仕事で失敗したり、人から叱られたり、時には呆れられたりしながら、少しずつ人との関わり方を覚えてきました。
若いうちは失敗を買ってでもしろ。
昔はこの言葉の意味がよくわかりませんでした。
今では少しわかる気がします。
失敗は、行動した人にしか経験できないものだからです。
ただし、何でも無謀に挑戦すれば良いわけではありません。
取り返しのつかない失敗は避ける必要があります。
その上で、小さな失敗を恐れずに行動することが大切なのだと思います。
サラリーマンは自分から挨拶するだけでも変わる
後輩に伝えたいことの一つが、挨拶です。
例えば、普段関わりのない部門の社員と仕事をすることになった場合。
相手から挨拶されるのを待つのではなく、自分から挨拶してほしいと思っています。
たったこれだけのことですが、意外とできない人もいます。
自分から挨拶すると、相手も話しかけやすくなると思います。
その後の仕事でも、ちょっとした相談がしやすくなるかもしれません。
仕事で人間関係を作るというのは、飲み会に参加して仲良くなることだけではありません。
日頃から声をかける。
相手の仕事に興味を持つ。
困っていそうなら話しかけてみる。
こうした小さな行動の積み重ねだと思います。
自分も人に対して積極的に関わる性格ではありません。
だからこそ、意識して行動しないと何も変わらないこともわかります。
会議に参加するサラリーマンは何かを持ち帰ってほしい
会議についても伝えたいことがあります。
まず、会議の準備は率先して行った方が良いと思っています。
会議室の準備、資料の確認、必要な機器の確認。
誰かがやってくれるだろうと思っていると、結局いつも同じ人が準備することになります。
こうした小さな行動も、周囲の人は意外と見ているものです。
そして、会議に参加するのであれば、何かしら質問してほしいと思っています。
質問がなければ無理に発言する必要はありませんが、質問できることがないか考えながら参加してほしいのです。
自分の仕事にどう関係するのか。
なぜこの方法で進めるのか。
ほかに問題はないのか。
こうしたことを考えながら聞いていると、会議への参加姿勢も変わってくると思います。
また、質問する前に自分で調べることも大切です。
何も調べずに質問するのではなく、調べてもわからなかった部分を質問する。
その方が自分の理解も深まります。
司会進行を任された場合は、さらに気を配る必要があります。
事前に進行内容や質問事項をメモしておく。
参加者の反応を見ながら進める。
時間内に何を決める必要があるのかを考える。
会議には、参加者それぞれが時間を作って出席しています。
せっかく集まってもらったのであれば、何かを理解してもらう、課題を解決する、次の行動を決める。
何かしらの成果が必要だと思います。
仕事の状況を周囲に伝えることも大切
チームで仕事を進める場合、
個人の仕事ができていれば良いというわけではありません。
誰が何を担当しているのか。
いつまでに終わらせるのか。
今どこまで進んでいるのか。
こうした情報を共有する必要があります。
いつまでに実施するのか。
誰に確認してもらうのか。
何が終われば完了なのか。
こうしたことを自分で整理し、必要に応じて周囲に伝えてほしいと思っています。
タスク管理の方法は人それぞれです。
Excelでも、手帳でも、タスク管理ツールでも構いません。
大切なのは、自分の仕事の状況を把握できていることです。
そして、周囲の人にも状況が伝わっていることです。
仕事を依頼されたときに、何をすれば良いかわからなかったら、その場で質問する。
わからないまま持ち帰り、何日も仕事が止まってしまうのはもったいないことです。
サラリーマンは意外と周囲から見られている
仕事の能力とは少し違いますが、会社での立ち振る舞いについても伝えたいことがあります。
例えば、席を外すとき。
短時間であれば問題ないと思いますが、長く席を外すのであれば、一声かけた方が良いと思います。
周囲の人が探しているかもしれません。
急ぎの相談があるかもしれません。
本人は気づいていなくても、周囲から行方不明になりがちな人だと思われていることもあります。
会社という場所は、思っている以上に人の行動が見られています。
また、飲み会での振る舞いも同じです。
自分が若い頃は、目上の人と乾杯するときにはグラスを両手で持ち、相手より低い位置で乾杯するように教わりました。
今ではそこまで気にしない人も多いと思います。
自分も、全員がそうするべきだとは思っていません。
ただ、相手によっては礼儀として受け取られることもあります。
こうした昔ながらの作法を知っておいて、状況に応じて使い分けられることも、サラリーマンとして役立つのではないでしょうか。
自分が無難なサラリーマンでいようとする理由
自分は基本的に、無難にサラリーマン生活を送ることを重視しています。
例えば服装です。
最近は黒いポロシャツのような服装で仕事をする人も増えてきました。
黒いスニーカーを履いている人もいます。
自分は無難にワイシャツを着て、ビジネスシューズを履いています。
髪の毛が長くなってきたら切ります。
別にポロシャツやスニーカーが悪いと言っているわけではありません。
自分としては、服装で余計なことを言われるくらいなら、無難な格好をしていた方が楽なのです。
これは自分なりの処世術です。
決して正解だとは思っていません。
ただ、会社にはいろいろな考え方の人がいます。
自分が気にならないことでも、ほかの人は気にしているかもしれません。
そうしたことも考えながら行動しています。
仕事で呆れられた経験が自分を変えた
若い頃、取引先の方から仕事の相談を受けたことがありました。
内容としては、ちょっとした作業についての相談でした。
しかし自分は、そうした作業をしてはいけないものだと思い込んでいました。
そのため、対応できないというような返答をしてしまいました。
すると相手から、そんなこともできないのかと呆れられてしまいました。
そのときは、自分なりに決まりを守っているつもりでした。
しかし、後からよく考えてみると、そんなに難しいことではありませんでした。
本当に対応できないことだったのか。
単に自分が勝手にできないと思い込んでいただけではないのか。
そう考えるようになりました。
相手もかなり困っている様子でした。
そこで、対応しても問題ないことを確認した上で、実際に現場に行って相談を解決しました。
この経験は、自分の中では大きな出来事でした。
それまでは、決められた範囲の仕事だけをしていれば良いと思っていた部分がありました。
しかし、少し踏み込んで考えることで、解決できることもあるのだと知りました。
それからは、判断に迷う仕事にも積極的に関わるようになりました。
もちろん、会社のルールや法令を破って良いという話ではありません。
大切なのは、自分の思い込みだけで、できないと決めつけないことです。
確認してみる。
相談してみる。
別の方法を考えてみる。
そうした行動が、自分の成長につながったと思っています。
後輩に伝えたいのは、もっと失敗しても良いということ
今回、後輩にいろいろなことを伝えようと考えています。
挨拶、会議への参加姿勢、質問の仕方、タスク管理、周囲とのコミュニケーション。
細かいことまで含めると、結構な数になります。
ただ、一度に全部伝えても、なかなか身につかないと思います。
自分も若い頃、先輩からいろいろなことを言われました。
その場では理解したつもりでも、実際に経験してみないとわからないことがたくさんありました。
今になって、あのとき言われたことはこういう意味だったのかと思うこともあります。
だからこそ、後輩には自分から行動してほしいと思っています。
わからなければ質問する。
知らない人には自分から挨拶する。
会議では自分の意見を考えてみる。
困っている人がいれば声をかけてみる。
そうした小さな行動を繰り返していれば、時には失敗することもあるでしょう。
人から注意されることもあると思います。
でも、それで良いのではないでしょうか。
自分も今まで、数え切れないくらい失敗してきました。
その失敗のおかげで、昔よりは人と関われるようになったと思っています。
ただ、後輩が自分と同じ性格になる必要はありません。
自分のやり方が正解とも思っていません。
後輩には後輩なりの良さがあります。
その良さを残したまま、もう少し積極的に仕事に関わってくれたらうれしいと思います。
そして、自分自身もまだまだ成長途中のサラリーマンです。
後輩に偉そうなことを言いながら、自分にもできていないことがあるかもしれません。
だからこそ、今回伝えようとしている内容は、自分自身への戒めでもあります。
無難に過ごすことと、何もしないことは違います。
自分はこれからも無難なサラリーマンでいたいと思っています。
ただし、仕事に対してまで消極的になるつもりはありません。
守るべきところは守り、踏み込むべきところでは踏み込む。
そんなサラリーマンでありたいと思っています。
若いうちの失敗は、将来の自分を助けてくれる財産になる。
40代になった今、そんなことを感じています。



コメント