会社にはいろいろな人がいます。
いつもニコニコしていて話しかけやすい人もいれば、なんとなく怒っているように見える人もいます。
私は昔から、後者のような人が苦手です。
実際に怒っているのかどうかはわかりません。それでも表情が怖かったり、言い方が強かったりすると、それだけで物怖じしてしまいます。
これを言ったら逆撫でするかな。
変なことを言ったら怒られるかな。
この人はいったい何を考えているのだろう。
そんなことを考えているうちに、本来言おうとしていたことを飲み込んでしまいます。
サラリーマン生活では、仕事そのものより、こういう人間関係に疲れることがあります。
誰にどう伝えるか。誰の機嫌を損ねないようにするか。誰に先に話を通しておくか。
そんなことまで考えながら仕事をしています。
人にビクビクしながら仕事をする。
これが地味にしんどいのです。
子供の頃から自分の意見に自信がなかった
考えてみると、私は子供の頃から自分の意見で周囲を引っ張るタイプではありませんでした。
自分がこうしたいと思っても、それを実現するために誰かを巻き込んでまでやろうとは思いません。
やるのであれば、自分一人でやればいい。
そんな考え方です。
そもそも自分の意見に、そこまで強い信念がありませんでした。
Aでもいいし、Bでもいい。
みんながAというのであればAでもいい。
その程度のことが多かったように思います。
だから誰かと意見が違ったとしても、自分の意見を押し通そうとはしませんでした。
相手とぶつかってまで実現したいことでもない。
だったら相手に合わせればいい。
そのほうが楽です。
ただ、この考え方のままサラリーマンを続けていると、自分の意見を言う機会そのものが少なくなっていきます。
40代になって意見を言い始めたサラリーマン
そんな私ですが、40代を過ぎたあたりから少し変わってきました。
以前の私は、打ち合わせに参加して最後に何かありますかと聞かれても、ほとんどありませんと答えていました。
特に意見もない。
あったとしても、わざわざ言うほどではない。
そんな感じです。
ところが最近は、何か一言言いたくなってしまいます。
長くサラリーマンをやっていると、さすがに多少の経験は蓄積されるようです。
このやり方は前にも失敗したような気がする。
ここを曖昧にすると後で面倒になりそう。
実際に使う人からすると、この仕組みは大変なのではないか。
そんなことが少しずつ見えるようになってきました。
20代の頃であれば、何となく感じていても言葉にできなかったと思います。
40代になった今なら、過去の経験と結びつけて話すことができます。
歳を取ることも悪いことばかりではありません。
それでも怖そうな人の前では黙ってしまう
ただし、完全に変わったわけではありません。
目上の人。
言い方の強い人。
すぐに否定してくる人。
怒りそうな雰囲気を出している人。
こういう人がいると、今でも物怖じしてしまいます。
頭の中では意見があるのに、言わないほうがいいかなと考えてしまう。
そして会議が終わってから、
やっぱり言っておけばよかった。
となります。
何十年サラリーマンをやっていても、この性格はなかなか変わりません。
ただ最近は、少し違う見方もするようになりました。
怖い人を前にして周囲が意見を言えなくなっているのであれば、問題は意見を言えない人だけにあるのでしょうか。
怖い雰囲気を出している側にも問題があるのではないか。
そう思うようになりました。
サラリーマンの会議で怖い人がいると意見が消える
会議に一人でも強烈な人がいると、その場の空気が変わることがあります。
誰かが意見を言う。
すぐに否定する。
また別の人が話す。
それも強い口調で否定する。
これが何度か続けば、周囲は学習します。
言わないほうがいい。
余計なことを言わずに、この会議が終わるのを待とう。
そうなってしまいます。
本人は活発に議論しているつもりなのかもしれません。
しかし周囲からすれば、意見を言いにくいだけです。
役職や長年の経験、社内での立場などを背景にして強い態度を取り続ければ、反対意見はどんどん出なくなります。
すると会議では、その人の意見ばかりが通るようになります。
それを自分の意見が正しかったと考えてしまうと、さらに厄介です。
誰も反対しなかったのではありません。
反対できなかった可能性もあります。
論破できなくても自分の意見は言っていい
私は頭の回転が速いほうではありません。
その場ですぐに理路整然と話し、相手を納得させるようなことも得意ではありません。
面接も苦手です。
突然質問されて、普段まったく考えていないことを聞かれると困ります。
わからないものは、わからない。
取り繕って話しても、どこかでボロが出てしまいます。
以前は、それが自分の弱点だと思っていました。
もちろん今でも、もう少し会話を膨らませられたらいいなとは思います。
ただ、仕事の会話は相手を論破するためにするものではありません。
完璧な答えを即答できなくても、
今の時点ではわかりません。
確認してから回答します。
私はこう思いますが、ここについては自信がありません。
そんな答え方でもいいのではないでしょうか。
無理に賢そうに見せる必要はありません。
物怖じサラリーマンの次のフェーズへ
これから私が目指したいのは、怖い人を言い負かせるサラリーマンではありません。
怖そうな人を前にしても、必要なことだけは普通に言える人です。
喧嘩する必要もありません。
論破する必要もありません。
大きな声を出す必要もありません。
自分の経験から感じたことを、一つだけでも口にする。
それだけです。
40代になって、ようやく少しずつできるようになってきました。
性格そのものを変えるのは難しいと思います。
これまで何十年も物怖じしてきた人間が、明日から突然、誰に対しても堂々と話せるようになるとは思えません。
だから一気に変わる必要はありません。
今まで黙っていた会議で一言だけ話してみる。
わからないと答えて終わっていたところを、確認して後で回答しますと一言付け加える。
怖い人の意見に違和感があったら、質問という形で確認してみる。
それくらいならできるかもしれません。
サラリーマンは何歳からでも少しずつ変われる
20代の頃の私は、40代になった自分が会議で意見を言っているとは思っていなかったでしょう。
今でも物怖じします。
今でも怖い人は苦手です。
今でも突然質問されれば、うまく答えられないことがあります。
それでも昔よりは、自分の考えを口にできるようになりました。
長いサラリーマン生活で身についたものは、役職や仕事の知識だけではないのかもしれません。
失敗した経験。
うまくいかなかった経験。
変な仕事に巻き込まれた経験。
人間関係で困った経験。
そういったものが少しずつ積み重なって、自分なりの意見になっていきます。
物怖じしてしまう性格は、これからも完全には直らないと思います。
それでもいいと思っています。
昨日まで言えなかったことを、今日は一言だけ言ってみる。
それだけでも人として少し成長しているはずです。
サラリーマン生活は長いです。
40代からでも、50代からでも、自分の次のフェーズに進むことはできるのではないでしょうか。




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