最近はパワハラ、セクハラをはじめ、職場でのハラスメントに対する意識がかなり高くなりました。
これは働く人を守るためには必要な変化だと思います。
昔であれば普通に行われていたようなことでも、今では問題になることがあります。
私自身、若い頃のサラリーマン生活を振り返ると、結構厳しい環境だったと思います。
強い言い方で怒られる。
仕事を丁寧に教えてもらえない。
行きたくない飲み会にも参加する。
先輩の背中を見ながら、自分で仕事を覚える。
今考えると、なかなか辛いサラリーマン生活でした。
当時とまったく同じことを今の若い人にすれば、問題になるものもあるでしょう。
だから昔に戻ればいいとは思いません。
ただ一方で、厳しい経験をしたからこそ身についたものも確実にあった気がします。
そこで思いついたのが、
サラリーマンヨットスクール
です。
サラリーマンに厳しさが必要だと感じる瞬間
最近、若い世代と仕事をしていると、少し厳しいことを言うだけでも言い方にかなり気を使います。
もちろん、怒鳴ったり人格を否定したりする必要はありません。
しかし、仕事ではどうしても耳の痛いことを伝えなければならない場面があります。
期限を守る。
約束を守る。
分からなければ質問する。
失敗したら原因を考える。
相手の立場を考えて行動する。
嫌な仕事からすぐ逃げない。
こうしたことは学校のテストではあまり教えてくれません。
実際に仕事をしながら身につけていく部分が大きいと思います。
ところが、教える側がハラスメントを恐れすぎると、
まあいいか
次から気をつけてね
という軽い指導だけになってしまうことがあります。
それでは本人も、自分の問題に気づかないまま年齢だけを重ねてしまう可能性があります。
サラリーマンヨットスクールとは何なのか
私が考えたサラリーマンヨットスクールは、社会人として必要な基本を徹底的に鍛える研修です。
名前のイメージは昭和のスパルタ研修ですが、昔のやり方をそのまま復活させるわけではありません。
例えば、
時間を守る。
自分から挨拶する。
人前で自分の考えを話す。
チームで一つの課題をやり遂げる。
失敗しても途中で投げ出さない。
相手から厳しい指摘を受けても感情的にならず、自分の改善点を考える。
こうしたことを集中的に経験する場所です。
普段の会社ではなかなかできない負荷を、研修という場所で意図的に経験します。
筋トレと同じです。
軽い負荷だけでは筋肉がつきにくいように、人間も少し難しい環境を乗り越えることで身につくものがあると思います。
ただし外部研修なら何をしてもいいわけではない
ここはかなり重要です。
会社が外部の研修会社に任せれば、どれだけ厳しくしても会社のパワハラにはならない、というわけではありません。
厚生労働省は、職場のパワーハラスメントについて、優越的な関係を背景とした言動で、業務上必要かつ相当な範囲を超え、就業環境を害するものとしています。
一方で、業務上必要かつ相当な範囲の適正な指導は、パワハラには該当しないとしています。
つまり重要なのは、
厳しいか、優しいか
だけではありません。
何のために行うのか。
どんな方法で行うのか。
相手の成長につながっているのか。
ここが重要です。
厚生労働省の研修資料でも、業務上の適正な指導は、ミスの再発防止や業務改善、教育など正当な目的で行われるものと整理されています。
怒鳴る。
人格を否定する。
逃げられない状況を作る。
精神的に追い込む。
こうしたことをサラリーマンヨットスクールでやる必要はありません。
むしろ令和版では、
人には厳しくしない。
課題を厳しくする。
これくらいがちょうどいいのかもしれません。
サラリーマンの世代間交流が減っている
もう一つ感じるのが、世代間の交流です。
以前は会社の先輩や上司と飲みに行く機会がかなりありました。
私も行きたくない飲み会に参加したことは何度もあります。
正直、全部が楽しかったわけではありません。
帰りたいと思いながらビールを飲んでいた日もありました。
ただ、仕事中には聞けない話を聞けたこともあります。
先輩が何を考えて仕事をしているのか。
昔どんな失敗をしたのか。
会社の中で誰に相談すればいいのか。
そうした情報は飲み会や雑談の中から入ってきました。
今は、
仕事は仕事。
プライベートはプライベート。
と、きれいに分けたい人も増えているように感じます。
その考え方自体は悪くありません。
無理に飲み会へ連れて行く必要もないでしょう。
しかし、仕事以外の会話まで全部なくしてしまうと、会社の人間関係はかなり薄くなってしまいます。
40年働くサラリーマンなら人間関係も大切になる
新卒から同じ会社で働けば、40年近くサラリーマン生活を送る可能性があります。
40年という時間はかなり長いです。
仕事だから。
給料をもらっているだけだから。
と割り切って働くこともできます。
しかし毎日顔を合わせる人たちと、ずっと表面的な関係だけで40年間過ごすのも、なかなか大変だと思います。
別に全員と親友になる必要はありません。
毎週飲みに行く必要もありません。
ただ、
この人には相談できる。
この先輩には少し弱音を吐ける。
この後輩が困っていたら助けよう。
そんな関係が何人かいるだけでも、サラリーマン生活はかなり違ってくると思います。
令和のサラリーマンヨットスクールで鍛えるべきもの
では、令和版サラリーマンヨットスクールを本当に作るなら何を鍛えるべきでしょうか。
私は精神論だけでは意味がないと思います。
大声を出す。
長時間走る。
怒られて耐える。
これだけでは仕事はできるようになりません。
必要なのは、もう少し実践的な厳しさです。
例えば、チームで制限時間内に課題を解決する。
知らない人と交渉する。
失敗した理由を全員の前で説明する。
自分の考えを資料一枚にまとめる。
反対意見を受けても、自分の考えを説明する。
誰かが困っていたら自分から動く。
こうした研修なら、仕事にもかなり直結します。
そして終了後には、
何ができなかったのか。
なぜできなかったのか。
次はどうするのか。
まで徹底的に振り返る。
これは結構厳しい研修になると思います。
でも人格を傷つける必要はありません。
サラリーマンは優しさだけでも厳しさだけでも育たない
昔のサラリーマン社会には問題もたくさんあったと思います。
嫌でも飲み会。
上司には絶対服従。
仕事は見て覚えろ。
怒鳴られるのは当たり前。
そんな時代に戻る必要はありません。
でも逆に、誰からも厳しいことを言われず、失敗しても深く振り返らず、嫌なことは全部避ける。
それだけで社会人として成長できるのかという疑問もあります。
必要なのは昔の厳しさを復活させることではなく、
令和に合った厳しさ
を作ることなのかもしれません。
サラリーマンヨットスクールが教えてくれること
結局、サラリーマンヨットスクールというアイデアを考えているうちに、私自身も一つ気づきました。
若い頃の辛い経験を、そのまま次の世代に経験させる必要はありません。
俺たちも苦労したんだから、お前たちも苦労しろ
では何も進歩していません。
私たちがやるべきなのは、
自分たちが経験した無駄な苦労は減らす。
でも成長につながった経験は残す。
この選別なのだと思います。
今、後輩を持っているサラリーマンなら、一度考えてみてもいいかもしれません。
自分が若い頃に受けた指導の中で、本当に役に立ったものは何だったのか。
逆に、ただ辛かっただけのものは何だったのか。
そこを整理すると、後輩への接し方も変わってくるはずです。
厳しくすることが目的ではありません。
優しくすることが目的でもありません。
その人が数年後、一人で仕事を任せられるサラリーマンになること。
そこを目的に考えれば、
令和の時代にも必要な厳しさ
が見えてくるのではないでしょうか。




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